以前の投稿『排水周りの整備』で少し触れましたが、落水管は田んぼの排水に使うもので、塩ビ管を適切なサイズに切って埋設します。
管に蓋をすることで、田んぼの水を溜めるのですが、この蓋を柏染谷農場では『半月』と呼んでいます。
↑これが半月です。
古い塩ビ管を切った物で、これを…
↑こうします。田面に差し込みました。
後は周りを土で固めて完成。とてもシンプルです。
代かきや収穫の際は減水させたり、完全に水を抜いて田んぼを乾かしたりするので、その際は半月を深く差し込んだり、或いは引き抜いたりします。
半月は1枚1枚が軽量なので、設置や回収も比較的楽ですし、洗って次のシーズンに使うこともできます。
基本的に廃材を使用しているのもエコで良いポイントです。
ただ、半月は他の農家さんでは使ってないかも知れません。
近辺の農家さんが管理する圃場を見ると、半月は見当たらず、落水管の蓋として木片、波板、土を寄せるなど様々なスタイルがありました。中には落水管を使わない圃場もあります。
そんな訳で、半月もひとつの止水方法として見ていただけたら、と思います。
その使い勝手ですが、トラブルの少ない圃場もある一方、半月周りの土がカエルなどに穴を開けられて、田んぼの水が流れ出てしまうことが多々あります。
また、上の写真の様に水圧で半月の周りに穴が開くこともあり、気が付かないと水は抜けるし、肥料も薬剤も流れてしまいます。
その他にウイングモアなどの草刈り機で刃が当たると割れますし、問題が無いか、定期的な確認は必要です。
個人的には水漏れの無いコンクリート圃場に憧れますが、管理する圃場の数からそれも難しいですし、日々畔を歩いています。
最後に、半月の製造シーンです。
壊れても、直ぐに補充できるのは有難い!
それでは、また。
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