都心から30km余り、東京の通勤圏内で都市化が進む千葉県柏市の郊外にあります。
米145ha(みらい農場含む)ジャガイモ2ha、小麦30ha、大豆22haのほか、
飼料用米の栽培も行い、ラジコンヘリの利用や、GPS田植機の導入など近代的な農業とともに、
消費者による「米クラブ」の活動や、保育園、小中学生の米づくり体験など、幅広い生産者と消費者の交流事業を始めた。
●機械施設
トラクター7台
田植機8条2台
コンバイン6条3台
汎用コンバイン1台
トラック2t 3台
フォークリフト2台
籾すり機6インチ
乾燥機70石4基
精米施設
籾乾燥貯蔵施設
育苗ハウス10棟
米倉庫
【関連会社】
(有)アグリプラス 農産物直売所【かしわで】および農家レストランを運営する法人
(有)柏みらい農場 河川敷の休耕地を農地に復活させ、米麦・野菜を経営する法人
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一般のお客様・メディア関係者・各公的機関・視察研修・栽培管理に関することなど
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地域農業のリーディングカンパニーを目指して
柏染谷農場の1日です。
新潟県三条市の農家で生まれた幼馴染3人で結成された農業ユニット「農業Crew(クルー)」。
平日は会社員として働き兼業として畑を耕す彼女たちは、インターネット世代ならではの新しい価値観で「自分たちにしかできない農業」をまっすぐに見つめていた。
SNSのつぶやきから農業ユニットを結成
日本一の米どころ、新潟県。そのほぼ中央に位置する三条市は、隣の燕市と合わせて「燕三条」と呼ばれている。
「農業Crew」のリーダー・長野美鳳さんは三条市の兼業農家に生まれた歳。金属加工業が盛んな燕三条の包丁メーカーに勤め、プロダクトでザイナーとして商品企画からでザイン、マーケティングまで幅広く業務をこなす。日々忙しく働く彼女がなぜ兼業として農業を始めようと思ったのか?
実家は兼業で米農家を営む長野さん。幼い頃から農に囲まれて育ってきた彼女は自分のアイデンティティの中心にまさか農業があったなんてこれまで思いもしなかったのだそう。「自分の興味が農業に繋がっていることは、自然な流れだったのかもしれないけど、遠回りしてやっとストンと腑に落ちた。それで『農業やりたい』ってツイッターにつぶやきました」
その投稿に反応したのが農業Crewのメンバーで幼馴染の金子理紗さんと小川沙織さんだった。長野さんと同じく、農家に生まれ、地元企業に就職した二人。全く同じ環境にいた彼女たちにも「何かやりたい」という漠然とした思いがあったらしく、三人での結成は必然的なものだった。
なに作る? どう売る? 試行錯誤の農業がスタート
ツイッターの投稿をきっかけに結成された農業Crew。メンバー全員が会社員として働く中で、休日やそれ以外の時間を使って兼業として畑を耕すことに。農業を始めると決めたものの、時間も作れる農作物の量も限られていた。「兼業農家の大変さは両親を見てきたのでわかっていました。だから私たちは『自分たちにしかできない農業とは何か』を考えたんです」。
そう話す長野さんを筆頭に、三人はまず地元の朝市へ行って市場調査をすることに。しかし、そこで販売されている新鮮な野菜を見て圧倒されたという。「長年野菜を作っている地元農家さんたちの野菜を改めて手にすると、丸々と大きくて、瑞々しくて。私たちが同じものを作っても勝てないと思いました。だから、ここでは供給の少ない珍しい野菜に挑戦しようと決めました」
やるからには求めてもらえる野菜を作りたい。そんな思いから地元のベテラン農家との差別化をはかり、初年度(昨年)はビーツ、コリンキー、サラダごぼうなど地元朝市ではあまり並ばない種類の野菜作りに挑戦。その中で種類・白トウモロコシだけはタヌキに食べられて全滅したものの、そのほかの野菜はしっかりと実をつけることに成功した。実家が農家ということもあり、整備された土壌、そして農業の先輩である両親の存在。農業をゼロから始めるのとは段違いな好環境が彼女たちの追い風となった。
作って終わりじゃない届け方へのこだわり
収穫した野菜を消費者に届ける方法こそ、農業Crewならではの発想が光る。昨年収穫した野菜は、まず念願だった地元の朝市で手売りすることに。あまり目にしない珍しい野菜に足を止めるお客さんも多く、食べ方のわからない人にはおいしい調理法を説明するなど、彼女たちの接客も相まって用意した野菜はあっという間に売り切れに。自分たちの手で育てた野菜を誰かが買ってくれる喜びを感じ、次への自信がついたと三人は話してくれた。
そのほかの販売ルートとして、農業Crewの野菜は市内の一部飲食店にも卸されている。電話やDMを活用して、メンバー直々に飲食店へ営業をかけているのだ。最近では店の方から売って欲しいと声がかかることも増えたのだそう。「朝市に何度か出店してみて、飲食店の方に買っていただいておいしく調理した状態で消費者に味わってもらうことの方が、ファンになってもらう近道だとわかったんです」長野さんたちがこだわるのは〝おいしく食べてもらうまでの導線〟。珍しい野菜だからこそ、作って終わり、売って終わりではなく、おいしい料理になって消費者の口に入るまでをきちんと考えた販売方法を優先している。
さらに、地元クリエイターとコラボした商品パッケージ作りにも挑戦している。昨年制作したのはオリジナルの「米袋」。お洒落なパッケージに入れて販売するお米は長野さんの実家で穫れた特Aランクの新潟県産コシヒカリだ。「米袋って、重たくて米びつに移すだけでも大変。それなら可愛らしいでザインでキッチンにそのまま置きたくなるようなサイズの袋があれば良いのにと思って」。アイでアの発端は自分自身が感じる米袋への使いづらさから。また、お米の売り方についてもずっと考えていたことがあったのだそう。
自分たちにしかできない農業のこれから
2年目に突入した「農業Crew」。今年は新しいことにどんどん挑戦したいという。
「思いついたアイでアをツイッターに書くのが好きなんです。そうすると一緒にやろうよって手を挙げてくれる人もいるし、アドバイスをくれる人もいる。みんなからのいいね数がやるかどうかの指標になるので、それってマーケティングにもなっているのかなと思うんです」。SNSやネット、デザインを駆使した、今の時代を生きる女の子ならではの新しい農業のかたち。